シングルマザー

海外移住3年|子どもが英語で泣いた日、ビザ更新に震えた日——シングルマザーが語るリアル

こんにちは。きあらです。
娘と海外に暮らすシングルマザーで、
在宅フリーランスとして働いています。
今はマレーシアで暮らしていて、移住してから3年が経ちました。

「海外で子どもと、のびのび暮らしたい」
「もっと自分らしい働き方と暮らしを手に入れたい」
そんな想いで決めた子連れの海外移住でしたが、
現実は、想像していたよりずっと甘くありませんでした。

娘は英語の壁にぶつかり、
下校時、私の顔をみた途端泣き出すことは何回もありました。
私自身も、毎年のビザ更新に追われ、心が折れそうになる瞬間もありました。

英語も、ビザも、決して甘くはない。

それでも、今こうして娘と海外で暮らしている毎日は、
心から「この選択をしてよかった」と思える瞬間が、
1日に何回もあるからです。

この記事では、
私が子連れ海外移住の中で直面した現実と、
それでも「移住してよかった」と感じている理由について、 体験ベースで正直にお伝えしていきます。

もし今、あなたが子連れ海外移住に興味があるけれど、
「自分にもできるのかな…」と不安を感じているなら、
ぜひ私の経験を、次の一歩のヒントにしてもらえたら嬉しいです。

日本での暮らしに感じていた「じわじわとした違和感」

日本での生活、なんとなく住みづらさを感じていた日々
シングルマザーになってからは、パートと在宅ワークの掛け持ちで、
体力的にも限界ぎりぎり。

シングルになると、周りからは「何があったの?」と気を遣われ、
どこか腫れ物を扱うような空気を感じていました。

そんな閉塞感の中で目にした、SNSの「子連れ海外移住」の投稿。
まぶしいほど自由に見えて、
「私もこうしたい」と、心が動いた瞬間でした。

子連れ海外移住を選んだシングルマザーの決断と準備

SNで見るシングルマザーの子連れ海外移住,
いいなと思うと同時に、
私なんかじゃ無理だよな」と、自分で強くブレーキをかけていました。

でも、調べていくうちにわかったんです。

・お金持ちじゃなくても海外に行ける人がいる
・シングルマザーでも移住している人がいる
・むしろ、子どもの教育環境も良さそう

そうして調べ続け、悩みに悩んだ末に——
私はマレーシアを選びました。

なぜ「マレーシア」を選んだのか?―物価、教育環境、生活のしやすさ

他に候補に挙がっていたのは、セブ島、バリ島、シンガポール、ドバイ、オーストラリア、ニュージーランド。
いずれも魅力的でしたが、決め手はビザと教育環境でした。

・シングルの私でもビザが取得できそう
・学費も現実的な範囲で支払えそう
・物価と教育のバランスがよく、多文化の中で育てられる
・日本人コミュニティもあり、スーパーや医療環境も安心できる

これなら、私たちでもやっていけるかもしれない——
そう思えたのが、マレーシアでした。

そして半年後、気づけば私たちはマレーシアにいました。
当時のスケジュールはこんな感じです↓

出来事
4月 娘が小2に進級
6月 パートと在宅ワークの掛け持ち、私が生活に疲れ始める
8月 周りに「海外移住したい」と言い始める
9月 海外移住エージェントのセミナーに参加、移住を現実的に捉え始める
10月 エージェントと契約・親を説得
11月 学校選定・娘の英語強化・書類準備スタート
12月 学校試験・合格、ビザ申請、パート退職
1月 在宅ワークに振り切る、断捨離開始
2月 断捨離続行
3月 娘の修了式の翌日、マレーシアへ出発

 

現地でぶつかった「英語」と「ビザ」のリアル

正直、「とりあえず行けば何とかなる」と思っていました。
でも、旅行と違って**“生活する”**となると、何とかならないことがたくさんありました。

娘の英語——事前に準備しても、全然足りなかった

特に大きな壁だったのが、娘の英語
それなりに準備をしてきたつもりでした。

でも、オール英語の環境
授業もすべて英語——
それは想像以上に厳しかった。

陽気で冗談好きだった娘は、キャラが一変。
無口で自信のない、恥ずかしがり屋になってしまいました。

さらに、インターナショナルスクールには“転校生は当たり前”という空気があり、
特別優しく迎え入れることも、お世話することもありません。

英語がわからなければ、それまで。ただ置いていかれるだけ。

・ため息をつかれたり
・イラっとされたり
・「この子、わかってない」と言われたり

娘はどんどん萎縮し、質問もできず、唇を噛みしめる毎日。
何度も「その場から逃げ出したかった」と言っています。

涙の帰り道

下校時、迎えに行くと、
私の姿を見るなり、口をへの字に曲げ、涙をこらえながら歩いてくる娘。
学校から少し離れると、ぶわーっと泣き出す——そんな帰り道が何日も続きました。

私にできることは、抱きしめて、全身全霊で話を聞くことだけ。
「逃げずに学校に行っているだけで万々歳」でした。

・もっと勉強しろなんて、口が裂けても言えない
・周りの動きを必死で見て、ついていくだけでもすごいこと
・九九を忘れようが、漢字を忘れようが、そんなのどうでもいい

とにかく、
笑顔で学校に向かえる日が来るのを、ただただ待つ——それしかできませんでした。

変わり始めたのは、夏休み

最初の1学期は暗黒時代
でも、夏休みに入ったタイミングで、素晴らしい家庭教師と出会い、
娘のスクールライフは少しずつ変わり始めました

この英語習得法については、また別の記事で詳しくご紹介しますね。

滞在ビザがなかなかおりない!

娘の英語だけじゃありません。
私自身も、ビザのことで生きた心地がしない日々が続きました。

学生ビザと保護者ビザ——シングルマザーの壁

私たち母子は、娘の学生ビザと、それに同行する親の保護者ビザを申請。
これが母子移住では一般的なパターンです。

学校が提携エージェントを通じて、マレーシアの移民局に申請してくれる仕組み。
…が、私の場合はシングルマザー
エージェントも慣れていなかったみたいで、
一筋縄ではいきませんでした。

エージェントに言われるまま用意した書類が、
移民局で悉く却下される事態に。

私はすでにマレーシアに来ていて、
日本から簡単に書類を手配できる状況でもない。
観光ビザの90日間がリミットで、刻々と迫ってきます。

学校側もあの手この手で提案してくれるものの、
収入面や日本で用意できる書類には限界があり…

「シングルマザーの夢はここまでか」と空を見上げた日

そのうち私は、心が折れていきました。

・「シングルマザーが夢を見るのもこれまでか
・「そもそも、シングルマザーの分際で海外移住なんて、身の丈に合わない夢だったんだ」
・「これ以上書類は揃えられない、もう日本に帰れってことだな」

そんなふうに空を見上げて涙をこらえた日々もありました。

それでも、ビザはおりた

マレーシアに飛んでから2ヶ月半——
ようやくビザが降りました
学校と日本の家族の尽力もあって、のことでした。

でも、安心は一瞬。
この更新は毎年続きます。

・2年目も、生きた心地がしない
・理解不能な理由で、追加書類を求められる
・3年目は書類が減ったものの、収入額のノルマが跳ね上がる

それでも、なんとかクリアして、今3年目を噛みしめながら過ごしています。

ビザ更新は、シングルマザーに厳しい

毎年のビザ更新、所得証明。
シングルマザーであることは、やっぱり大きなネックです。

でも、国としては当然かもしれません。

・「シングルマザーがどうやって生きていくのか?」
・「自国で野垂れ死なれたら困る」
・「自国の雇用を奪われたら困る」

そう思うのは無理もない。
だから、厳しいのは仕方ないんです。

それでも、私はここにいる

きちんと、必要な書類を揃えればビザはおります
でも、それが毎年のこと
日本にいれば、実家があり、学校も無料。

それでも私は、
お金を払って学校に通わせ、ビザ更新にヒヤヒヤしながら、ここで暮らしています

なぜか?

それでもなお、
マレーシアに住みたい理由が、ここにあるからです。

それでも、「海外で子どもと暮らす」という選択は、間違っていなかった

日本にいれば、何かしら無料で楽なことも多いのに——

それでも私は、わざわざ海外に来て、
娘がトラウマ級の苦労をしてまで、
毎年ビザ更新にヒヤヒヤしてまで、
ここで暮らし続けています。

英語や異文化での生活体験も、もちろん大切。
でも、それ以上に——

日常に笑顔がある生活を送りたいからです。

ここで暮らしていると、
人が優しくて、毎日誰かが笑顔で挨拶してくれる。
気がつけば、私も自然と口角が上がる日々を過ごしています。

それでなくても、娘は
・父親が突然いなくなり、
・苗字が変わり、
・学校が変わり、
・留守番が増え、
・不安や寂しさが募る中で、
・母親の私はいつも疲れ切っていた。

そんな思いをさせるために、この子を育てているんじゃない。
もっと笑って過ごす時間を、一緒に増やしたかった

「英語も、ビザも、甘くない」。

でも、それ以上に、
子どもと豊かな人生を暮らす毎日が、ここにはある。

だからこそ、私はこの選択をして本当に良かったと、心の底から思っています。

最後に:子連れ海外移住を考えているあなたへ

今できる4つの準備

子どもを連れて海外に住む。
それは、決して簡単な選択ではありません。
でも、「準備」は、今すぐ少しずつ始められます

私自身が実際にやってみてよかったと感じている、4つの準備をまとめました。
詳しく知りたい内容があれば、他の記事になりますが、ぜひリンクからご覧ください。

① 体験談を読む:「私にもできるかも」と思えた瞬間

体験談はこちら ▶「シングルマザーだから無理?私が捨てた5つの思い込みと、海外移住して得た自由」

② 英語の準備を始める:子どもと一緒にできる小さな習慣

フォニックス、絵本、Duolingo、読書習慣など、日常の中でできることから
無理なく、少しずつ取り入れてみてください。
英語準備の記事 ▶

③ 生活費・ビザ・学費の概要をつかむ:ざっくり調べて、書き出す

「調べるだけ」ではなく、メモに残しておくだけでも次の行動がラクになります。
お金と制度の話 ▶

④ 自分の軸を言語化する:あなたが“なぜ移住したいのか”を明確に

子どもに与えたい教育環境、あなたがどんな毎日を送りたいか。
書き出してみると、自分の優先順位や本音が見えてきます。
価値観を整えるワーク ▶

🌿 まとめ

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

子どもが泣いた日、ビザ更新に頭を抱えた日。
正直、シングルマザーの子連れ海外移住は甘くありませんでした。

もちろん、貯金額や、入学する学校によっても、
ビザに必要な書類は様々です。

でも、それでも私がこの選択をしてよかったと心から思えるのは、
自分の「こうしたい」という気持ちに正直になれたからです。

不安や迷いがあるのは当然です。
それでも、もし、少しでも、今の生活が少し生きづらくて、しんどいなと感じていたなら、
まずは、自分の気持ちを信じて、少しずつ動いてみてください

この記事が、同じように悩んでいる誰かの一歩につながったら、とっても嬉しいです!
一緒にがんばりましょう!